kuaについて

ピラティスは、生き方そのもの

「ピラティスってどういうものなんですか?」

今でこそ、ピラティスというエクササイズも多くの方が取り組まれています。

ピラティスは“動きの質”と“体の質”に変化をもたらします。

その結果、不調の改善や痛みの緩和、不快感を和らげてくれます。

そしてあなたの体が本来持っている自然治癒力を高め、不調を改善し、健康へと導いてくれます。

しかし、ピラティスがもたらすものは健康だけではないと私は考えています。

また私は、多くの方に“ピラティスの本質”を知っていただき、人生をより豊かで味わい深いものにしていただきたいと願っています。

そこで、私の経験がこれをお読みのあなたにお役に立てると信じ、私のこれまでの経歴をお伝えさせてください。

はじめましてstudio kuaを主宰しております、大西 裕子と申します

私は、2003年にピラティスに出会いました。

当時はフィットネスインストラクターを生業とする傍ら、動きのパフォーマンス向上のために競技エアロなども取り組んでいました。

競技エアロは、ダイナミックなパフォーマンスをするための筋力や柔軟性を必要とするため、筋トレやストレッチが欠かせません。

そして“早く上手くなりたい”と焦っていた私は、間違ったトレーニングやストレッチをしたために膝と腰を痛めてしまい、ケアのために整体に行ったりもしていました。

しかし整体に行った直後は調子がよくても、またすぐに同じ個所が痛くなるくり返し。

「一体どうしたらいいものか?」と思っていた時に、あるフィットネス雑誌にピラティスのことが書かれてあるのを目にしました。

その雑誌に「ピラティスはしなやかな強い身体を作る」と書かれてあり、文面に惹かれた私はすぐにそのワークショップを申し込みました。

ピラティスインストラクターをめざす!?

ワークショップを受講したときの率直な感想は「ピラティスって聞いたことない名前だけど、今までやったことのある動きとそう変わらないじゃないか」でした。

私がそのように思ってしまったのは、まだ当時は日本にピラティスが入ってきたばかりで、正しい理解や認知、そして十分なトレーニングが受けられる環境があまりなかったことも要因のひとつでした。

そのため、ピラティスを日本に広めるべく、インストラクターを増やすことが急務だと考えられていたように思います。

そのような背景から、私もワークショップの講師の方に薦められるままピラティスをまだよくわからない状態で、インストラクター受講資格の得られる最低経験日数をこなしました。

そして、海外からインストラクタートレーナーを招いたピラティス資格コースを受講しました。

その後、資格を取ったものの、まだ日本では浅い歴史のピラティス

当時の日本は、ピラティスの研修施設やカリキュラムなどがまだまだ未整備の状況でした。

そこで私は「日本で勉強できないなら海外に行ってしまおう」と2005年に渡米し、実際にクライアントに指導している所を見学させていただくことにしたんですね。

そのような経験をしはじめた頃から、私は「ピラティスが、単なるエクササイズではない」ということに気づきはじめました。

電流が走りました

同年、国際ライセンスを取得されたインストラクタートレーナーさんが東京に帰国されました。

そこで、私は彼女に師事し、さらにピラティスを学んでいきます。

実は、このインストラクタートレーナーである彼女との出会いが、ピラティスに対する考え方を変えていく“きっかけ”となったんです。

ただ身体を動かすことがピラティスなのではない。

身体をコントロールし、デザインし、動きの質を高めていく。

このことを、彼女のプライベートセッションで体感しました。

「彼女のプライベートセッションを、たった一回受けただけでこんなに変わるの!?」

まさに、私の身体に電流が走ったような衝撃でした。

これがピラティスなんだと理解するまでに、3年かかりました

プライベートなピラティスを経験しないままインストラクターになった私でしたが、この経験を通して「自分の身体をきちんと理解しながら動かすことが、いかに大切か?」ということを実感しました。

そしてその経験が、私のピラティスの指導の幅を広げていくことにつながっていきます。

「ピラティスについて、もっと学んで行きたい!だから先生(インストラクタートレーナー)についていきたい!」

しかしそう思った矢先、私が師事してきたインストラクタートレーナーさんはピラティスの世界から退かれてしまわれます。

突然メンターがいなくなってしまった私…、だけど「何とかピラティスの素晴らしさを伝えて行きたい!」

そのためには、ピラティスに繋がりそうなものを片っ端から学び、それを自分自身で実践し、検証をくり返すしかありませんでした。

そうして学んできたいくつかを挙げると…「解剖学」や「生理学」、「手技療法」、「ボディワーク」、「気功」、「禅」などがあります。

そして、それらをピラティスとの関連性を見出し、結びつける日々がつづきました。

矛盾

実は、そのような学びの過程で、私は今まで習ってきたピラティスにどこか矛盾を感じるようになってきました。

もともと私がピラティスを学びはじめたとき、エクササイズにおいて骨盤底筋や腹横筋、いわゆる“インナーユニット”を締めるということを学んできました。

しかしそのように身体を動かすと、私自身、首が重たく感じとても不快な状態がつづいたのです。

「ピラティスをしているのに、体に不調を感じるってどういうことだ?」

けれどその頃の私は、すでにさまざまな分野での学びによって疑問を解消でき得るだけの情報を手にしていました。

「そもそも“締める”という行為自体が身体を固定していることになるのでは?」と感じたときには、解剖学をもう一度勉強しなおすことで、自身の中で解決策を見出すことができたのです。

本質がわかれば全ては繋がっていく

その頃のピラティスのワークショップといえば、新しい技術や新しいメニューを提供したり「○○のためのピラティス」といったものが多かったように記憶しています。

そして、そういった“文言”に惹かれ受講しているインストラクターたちが多かったようにも見受けられました。

しかし今になってわかることは「ピラティスの本質がわからないままそのような応用を勉強しても、ただの真似に過ぎない」ということです。

イブ・ジェントリー

今まで習ってきたピラティスのエクササイズや方法論をすべて捨て、“締めないエクササイズ”をおこなう。

しかしそのように声高に訴えかけても、その頃はまだ誰も私の思うピラティスに賛同してくれる人はいませんでした。

そのような状況を何とか変えたくて、やがて私は、新たにピラティスの別の資格を取り直そうと考えるようになりました。

そして受講したコースの中で、私は“イブ・ジェントリー”のワークショップの映像をはじめて見たのです。

ふたたび衝撃が走りました!

名前は知っていたけれど、観るのははじめてだったイブの映像。

イブは、私が考えてきたピラティスを見事にその映像の中で語ってくれていたのです。

「イブが開発したもの、歴史、ピラティスの本質、それらをもっと学びたい!」

人は心から求めたとき、必ずそれはもたらされるのではないかと私は思います。

その後、私はイブやピラティスの本質について深い知識、見識をお持ちの北佳子先生との出会いを果たすことができたのです。

そして北先生からピラティスについて学ぶことで「私が今までやってきたことは間違いじゃなかった」と確信しました。

出逢いは、偶然ではなく必然

私がピラティスと出会った時期、もし、まわりの環境に恵まれていたら、きっと今の私の思うピラティスはなかったと思います。

ピラティスとの出逢い、葛藤した日々、学びと検証、イブの映像、北先生…。

それらすべてが“ベストなタイミング”で出逢えたからこそ、現在、私の中でピラティスの確信と自信に結びついているのだと実感しています。

私は経験というものを通じて、ピラティスを学んできました

だからこそ、今の恵まれた環境でインストラクターになられる先生方には、自らが動ける身体であることが大切で、動けるからこそ指導の幅は広がるということを、強くお伝えしたいと思っています。

そして新しいことばかりに目をむけるのではなく、歴史を知り、創設者やその直弟子たちの想いを知ること、直弟子たちがジョセフピラティスを尊敬しながらも進化させてきたピラティスを知ることが、ピラティスの本質を学ぶことに繋がります。

同時にそれは、ピラティスを守ることに繋がり、そして進化し、やがて各々のオリジナリティーにも繋がります。

私はさまざまな経験を通じて、今、こう感じています。

マインド&ボディ&スピリットのバランス、ジョセフピラティス、その直弟子たちの“生き方そのもの”がピラティスであると。

そして、それを頭と体で理解することで、私の人生そのものもピラティスに繋がっていくものだと確信しています。

私は、素晴らしい出会いと素晴らしい経験を経て、今の生活そのものがピラティスなんだと自信をもって伝えることができます。

そして、そのような素晴らしい出会いと体験を“あなたにももたらす場”として、studio kuaは在りたいと思っています。

 

そして現在、同じ志を持った仲間も増え、共にkuaでピラティス指導をしています。

後進の育成にも力を入れています。

ピラティスを日本の文化に、そして本質を伝えることを今後も仲間と共に励んでまいります。